- 壁紙のパテ処理ってなに?
- なんでパテするの?
当記事は、一人親方の現役クロス屋が執筆しました。
DIY初心者の方や見習い壁紙職人さん向けの記事です。
クロス工事の下地処理の重要性について、できるだけわかりやすく解説します。
塗装屋さんクロス屋さんのパテって奥が深いんですよね。
今回は、クロス屋さんのパテについて詳しくまとめましたので、
最後まで読んでいただければ理解が深まると思います。
パテ処理ってなに?
そもそもパテってなんだって話なんですが、
クロス工事は壁紙を石膏ボードなどの壁面や天井などに糊で貼りつける施工を行います。
貼る前の準備段階で、下地処理と言ってパテで段差や凸凹を目立たないようにする作業工程です。
パテ処理をしっかりすることで、凹凸がなく壁紙の仕上がりがキレイになります。
なので、壁や天井の強度なんかには影響はないです。
パテの種類
壁紙用のパテには大きくわけて3種類があります。
それぞれ特徴が異なるため、
状況に応じて使い分ける必要あります。
下塗り用とは
下塗り用パテの特徴は
- 粉の粒子が粗い
- 乾燥後の痩せが少ない
- サンダー性・ケレン性が悪い(削れにくい)
粉の粒子が粗いのでザラザラとしている場合が多く、
乾燥後の痩せが少なめです。
※痩せとは水分が飛んでパテが引き締まって凹むこと
サンダー性・ケレン性が悪いです。
※サンダー性・ケレン性はサンドペーパーやケレンヘラで削ること
とはいえ、メーカーや商品によって異なるので
絶対に当てはまるわけではないので注意が必要です。
上塗り用
上塗り用の特徴は
- 粉の粒子が細かい
- 乾燥後、痩せやすい
- 色が黄色いモノが多い
下塗りに比べて、粒子が細かく黄色っぽい色のモノが多いです。
痩せやすいので不陸調整というよりも仕上げというイメージに近く
柔らかく打ちやすいのが特徴。
滑らかでキレイな仕上がりになるので、壁紙の糊付きも良いです。
上下兼用
上下兼用パテというモノもあります。
個人的にはあまりオススメはしませんが、DIYや貼替で使うのはアリかなと。
練るときの加水の量によって硬さを調整して上下を使い分けるイメージです。
パテ処理の方法は?
パテ処理の方法は、パテベラとパテ板を使って行います。
こちらの記事で参考にどうぞ
新築でも貼替でもパテは必要
新築の場合は新規の石膏ボードなので必須です。
貼替の場合は、下地が悪い(凹凸が目立つ)箇所にだけパテ処理します。必要最低限でOK。
結局、何回パテすればいい?
結論から言うと、何回でもOK。
段差や凹凸が無くなれば良いです。
しかしながら、施工には現場の工程が決まっていたり。DIYでも無限に時間があるわけではないと思います。
なので、できるだけ回数は減らすことが最善策と考えます。
新築であれば下塗り1回上塗り1回で仕上げるのが理想ですね。
貼替の場合は、上塗り1回で収めたいところ。
パテが痩せるってどういうこと?
パテは粉末に水で練って使用します。
水分が無くなることで、固まるので加水しすぎると痩せやすくなります。
柔らかいほうが手首や指先への負担が少ないのでパテ処理しやすいですが
痩せやすくなるので注意が必要。
凹凸が目立ちやすい壁紙・目立ちにくい壁紙
基礎知識として、凸凹が目立つかどうかの判断については
- 壁紙の厚み
- 壁紙の柄
- 色の暗さ
である程度判断ができます。
壁紙の厚み
厚い材料、薄い材料の判断をするには
実際にカタログで触ってみると違いがわかりやすいです。
薄い材料は指でつまむと、指先の感触がそのまま伝わります。
壁紙の柄
柄物の場合、下地の凹凸が目立ちにくいです。
多少の不陸であれば柄に目が行くのであまり気になりません。
とはいえ、プロが見れば下地が出ているのがわかってしまいますが
一般の人はキレイに壁紙が貼ってあるように見えるでしょう。
色の明るさ・暗さ
壁紙の下地は主に日光の影や、照明の明かりの影で
目視しやすくなります。
そのため、明るい色は下地が目立ちますし
暗い色は下地が目立ちにくいです。
明るい色 | 暗い色 | |
凹凸 | 目立つ | 目立ちにくい |
まとめ
クロス工事はパテ処理が仕上がりを左右します。
下記の点に注意すれば、速くキレイに壁紙を仕上げることに繋がります。
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